日本の夏の海野郎の服
暑いですね。暑くていろいろ溶けますね。
そしてこんな時にウールこんもりな欧州装備どころか、普通の長袖迷彩装備でもきっつい暑さです。
現代装備ならば別に季節合わせは比較的自由ですが、ヒストリカルな人にとっては真夏だろうがそれしかないわけでして。
かくいう私はまだましな海軍三種装備ですが、それでも長袖長ズボンって暑いし汗でびっちゃびちゃ。
対策だ対策だと実は今年春の頃から計画を練っておりました。
対策、それは、新しい衣装を買え。
ご紹介します。日本海軍の三種防暑服です。
上下合わせてのご登場です。
さて説明の前に、こんなマニアックなものどこに売ってるんだよとのことですが、まずプアマンの私では実物買えません。というか使えないもの買っても仕方ないです。
となればNさんのところのレプなのですが残念だな売り切れさぁ!と悪魔の宣告でボク涙。
オークションや個人製作で作ってる人もいるようなのですが、それもよくわからない。
そもそも三種があるのであまり気にも止めていなかったのですが、海外ショップのHIKIがなんかぽつんとラインナップに入れていたのでした。
値段もそこそこのアパレルとして手が出るし、写真の見た目も良さそうなので、南方装備としていいかもね?と上下合わせて購入。
届いてしわ伸ばししてしばらく放置していたのです。えっへん。
それではその出来をどんなもんじゃろとご拝見。
ちなみにHIKISHOPの品質や再現性は過去にも何度か色々と買って確認していますので、信用はできる作りだと思ってます。細かく言うときりないし。
まずは上衣。開襟シャツの様相ですが、やや厚い生地ですのであくまで上着として使うのがいいかと思います。
襟は開襟ってこともありますがかなりバッサリと開いています。将校は襟に階級章を乗せるのですが、このぐらいあれば余裕の縫い付けできそうです。
型崩れしそうもないしっかりした固さで、格好つけもばっちり。
ボタンは木製。ニスっててかっとしてますがボソボソした感じや割れなどは無く、いいアクセントになってます。
配置は正面に3つ。少ない気もしますがいざという時に脱げるようにと考えるなら、このぐらいでいいんでしょう。
ポケットは左胸のこの一つだけ。少し寂しい気もしますが、これはあくまで陸戦用途ではなく、船上や港湾勤務での防暑服ですのでこんなもんでいいんでしょう。
ほつれとかは無くしっかりした縫い付けです。ボタンは前と共通の木製。
袖はとうぜんながら半袖。
丈はやや長い目で径も大きくで通気性を上げている様子。陸軍や陸戦服の一部にあるような脇を開ける機能はありません。シンプルです。
裾はいわゆるふんどし型と言われたりする後ろに長いタイプ。基本は裾をズボンに入れての着用なのですが、記録映像や写真では外に出している人もいるわで、強烈な服装規定があったわけでもないような感じなんですかね?
特に帯革を止めるベロなどは無いです。こちらもシンプル
裾の縫い合わせ部分には止め布が縫い付けてあり、仕事の丁寧さを見せてくれます。
中を見ていきます。
生地の合わせ目をチェックしておりますが、手抜きどころか非常に丁寧な感じ。海外品でも侮りがたし。
背中は立体縫製。アイロンがけの難しいところですが、フィット感は良くなります。
さあ上衣の仕事に満足しての次がズボン。
まあ単純に短パンですが見ていきましょう。
バックルは古美色処理のされた錨マークのやつ。
三種のベルトも同じですがあっちが安っぽいプレス感に対してこっちはちょっと肉厚の感じ。色での錯覚かねえ?
構造はどっちも同じ、ギザギザをベルトにかませて固定です。
このベルトは縫い付けてあるので位置ずらしや取り外しはできません。洗濯の時は金属バックルに注意。
おしっこする穴正面を見ていきます。
ボタン止めは腰の部分だけちょっと右寄りで後はセンター。
そのボタンがなんか特殊な形状。椀みたいにセンターがへこんで、端が持ち上がっています。
着脱しやすくとの配慮なのでしょうか?
こちらの裾は当然短パンなので短し。
ですが思ったより長くなっていて膝が隠れるか隠れないかの辺りまで伸びています。
ゲートルを巻けば、肌の露出もかなり少なくなると思います。
裾処理はこれまた綺麗。いい仕事です。
中身をチェック。
やたら深い左右のポケット。手ぬぐいやタオルをぶち込んでも余裕だと思います。
当然縫製は抜かりなく。腰も合わせ目もばっちり。
一番ダメージが行きそうなまたぐらもすごいしっかり。元々の生地の厚さとあわせて早々には破れないでしょう。
オケツの部分はこれまた立体縫製。ケツポケットはありませんのですごいすっきりしてます。
とまあ色々舐めまわしてきたわけですが、総じてレベルの高い作りの服かと思います。
レプリカというものにいろいろ意見はありますが、サバゲじゃ使えてなんぼの世界。私の目で見れば十分合格です。
後は各種出ている防暑帽でも買ってみるか、そのまま略帽でもよしで、夏の軽装装備のベースに使ってみましょう。
1種や2種のごとくな格好つけとして思うなら弱いんですが、機能面はばっちりですよ。