トンプソンマガジンの腹巻を別のものに使う
この世に存在するマガジンポーチって、それこそ星の数ほど腐るほどありまするわよね。
ですがそれは豊富な現代装備での話。ちょいと古いだの昔だのの装備になると専用品になってしまい、種類もそんなにもありません。
そして私事の話。
私の持っているM3グリースガンのマガジンは現在のところ1本なのですが、今後増やす予定も考えておったその際、やっぱりマガジンポーチいるわよねーとなったのが発端。
でも日本海軍のくせに鹵獲設定とはいえ、あんましUSなマガジンポーチってのもなんだかうーんと思い、あいも変わらずの海外漁りをしていましたところ・・・また変なものを発見。
またまたまた考えずに即買いです。
ご紹介。中華民国軍設定?な、トンプソン30連マガジン用チェストリグ?な、ブツでございます。
商品名は、WWII US AMRY THOMPSON CHEST RIG MAGAZINE 4 CELL 30 ROUNDS MAGAZINE AMMO POUCH。
まんま米軍トンプソンの4本30連マガジンポーチ、となっています。
なにか?が乱発されているのですが、設定上正確かどうかわかりませんので?とさせていただいています。
さてこの商品ですがその素性を調べてみると、昔々の第二次世界大戦の中華民国軍に遡ります。
その中に米軍から支援されたトンプソンSMGを使う部隊が存在しており、そこがこのような装備を使っていた?とか、大戦後の朝鮮戦争やインドシナ戦争でも使った?とか言われているようです。
はっきりその資料を確認したわけではないので、どうにも??が多いのですが、まあ雰囲気としてはそれっぽいですし、日本軍での用途としても中国資材で作ったのを流した設定とでもすればいい感じに思えます。
まあ設定やらはこの辺で置いといて。
で、あなたはトンプソン持ってないのに何で買ったのですって?だってグリースガンも同じ45口径の箱型マグだもんで転用できるかなーと、そういうこと。
ここからは細部と全体をご拝見でご進行ー。
見た目は肩紐に腹巻に腰の紐と、同じく中国装備で超絶有名な56式弾帯とそっくりな仕様です。もし史実通り大戦辺りで使われていたものであるならば、これが原型なのでしょうかね?
そしてこの品物、とにかく安かったです。その分作りも言っちゃ悪いですが値段相応で、生地だの縫製だので荒い部分があります。
細部ご見学。箱マガジンが入るように細くて深いポケットが4つ、その上に革製の蓋と留め具があります。留め方はボタンを革の穴に押し込む普通のやり方。
生地はごくふつーのカーキなキャンバス生地。軍用と考えるとちょっといまいち薄いのですが、すぐぶっ壊れそうとか裂けそうとかそういうような不安は感じられません。縫製も荒いですが、まあまあおっけーおっけー。ほつれはやきころす。
そしてその薄さのため、ポケット部は立体感がありません。ふにゃふにゃしていてマガジンが無いときの恰好付けはできない感じです。しわもきついので一度アイロンでもかけますかね?
革の蓋。まだオイル入れしてないままですのでがっさがさです。乾燥肌もいいところ。とはいえ分厚い革ではないので、現状でもまずまずの柔軟性はあります。
留め具。真鍮っすかね?この時代の物品によくある球状凸具です。表面が凸凹していますが引っかかりとかは感じられず、蓋もきちんと留められます。
さて、装備するには吊るし具が大事。そちらを拝見する前に再度装着する前提で全体を見てみましょう。
肩紐を持ち上げてみた状態。いいように見えるんですが、実は紐自体が結構短いのです。56式弾帯みたいに両腕と首を通すのではなく、両腕だけ通して真ん中で紐を交差させるといった装着をしないとサイズが小さすぎます。
※トルソーに装着している商品画像がありましたので、装着例としてください。こんな感じです。
その肩紐。長さは調整できるんですが目いっぱいでも短い感じです。サイズ的にはS〜Mの中間ぐらいじゃないでしょうかね。
当然ながら腰紐も短すぎます。これも目いっぱい伸ばしても胴回り97cmほど。サイズは人それぞれですが、装備や服などでサイズアップすることを考えると、このサイズは少し余裕がないように感じます。とりあえず似たような紐でも継ぎ足してサイズアップするかな?
腰ひもの留め具ですが56式弾帯のように紐を結ぶとかではなく、金属のフック式。
それはいいんですがフックの爪が最初体方向に向いていて、マイリアウエストをぐっさり。痛いよおねぇちゃん!!
しゃーないので応急処置として表裏ひっくり返し。はいいとして、今度はフックの角度が浅くて結構外れやすいのです。
おまけに塗装もすぐはがれて、ステンレスがコンニチワ!してるし・・・。ちょっと改造する必要があるかもね。
もうそういった部分は後で調教しますので、このへんで。
では実際マガジンの収納についてはどうなのか?をご検証。
用意するのはこの2マガジン。
メインである、S&TのM3A1グリースガン用マガジン。と、ついでに箱マグだからと、SRCのMP40に使っているAGMMP40マガジン改造品を用意。改造つっても中身ひっくり返しただけだろとか言わないで。
ではではまず、グリースガン用のマグ。
入ったけど上はみ出てるじゃねーか!おのれトンプソン30連でないと長いと申すか。同じ45口径マグなんだから行けると思ったのになぁ・・・。
うーん、もしかしたら革をオイル入れして伸ばせば蓋が閉じれるかもしれないかな。と、とりあえずは検証終了。
まあ持ち運びするだけなら蓋閉じなくても使えるし、そこは問題なし。
次にMP40マグ。
こちらもちょっと長いんだけど・・・、
きついけど蓋は閉められた!
・・・いやまあいいんだけど、MP40って日本軍使ってなかったしなぁ。使っていたらしきMP41で運用せよですかね?
まあ普通にフリー装備で、MP40用途としてつかってもじぇんじぇんOKですがね。
程よくアジアンテイストが香る、ちょっとレトロなマガジンポーチ。その風貌を味と思って現代のゲリラ装備に組み込むだの、はたまたハンドメイドと称して大戦装備に組み込むだの、用途は無限大です。