転回大ニ快軽ヲ倉弾−銃拳式年六十二
隙あらばデリケートクリームとミンクオイルを塗りこんで、秋の焼けたお芋さんのごとく良い具合な色になってきて、固いところをいやらしく揉んでして、柔らかくもなってきた二十六年式拳銃のホルスターに鎮座する本人ですが、どうにもそやつが最近ガチガチなご様子で少し困っておりました。
固くて融通がってのはこの部分、
シリンダーの回転と、それに関連してのダブルアクションの引っかかりです。
タナカのペガサスシステムとは、シリンダー内部にガスタンクがあり、その外側のシリンダー筒がグルングルンと回転し、あたかもそれっぽい挙動になっていると見せているのは、持ち主様には当たり前すぎてハナクソぶつけられるレベルでの前提常識。
そのため個体によっては、この部分の摺動がいまいちいやんな感じになっているのもあるみたいで、私のはどうもソレ。最初のころからシリンダーの回転が重いし、最近はなんか偏心して干渉しているのか、すっごいダブルアクションが重い位置があって、前々から少し修正せねばと思っておりました。
と言うわけでなにがと言うわけだ?と、改善できましたのでその作業記録。
まず二十六年式拳銃は他のタナカリボルバーとは違い、先込め六発勝負の粋な拳銃。そのためガスタンクとシリンダーの構造や位置合わせも単純なものです。
なので疑いはシリンダーにありならば、さっさとばらしタイム。解体は前にしましたので今回は省略。
はめこまれてる部分を見てみると、なんじゃこいつは?
竹みたいな縦模様がどのシリンダー内部凸にもびっしりで、ガスタンクにもひっかいたような傷がで、元凶はこの辺りか!!
要するにシリンダーとガスタンクの成型か加工に甘い部分があって、それがお互いシコシコしちゃうよぉになっちゃって、擦れ合ってるわけなんですな・・・。
ならばそれぞれの干渉部を平滑にしてやればいいと、紙やすりとピカール出陣。
大体1つの番手の磨きにリバースイデオロギー1周分流せば大丈夫かなと、サウンドモード垂れ流し。
シリンダー内部を600番→1000番→ピカールの順でつるんてんてんに磨きます。リブルーは内側だし面倒だし、また作動に悪影響が出ても困るので今回は無加工。
そして向かい側のガスタンクも念入りに。
ドリルチャックにくわえさせて、スポンジヤスリ→600番→1000番→ピカールの順で、旋盤みたいに高速大回転磨き。
ついでに軸部分もピカール仕上げで、きらっきらです。
※ドリルチャックかますときは組んだ状態でないとダメなので、終わったらバラして各パーツの汚れを拭き取りましょう。
ガスタンク表面にシリコンオイルをスプレーし、再度はめこんで組み立て。
外観的には変わったところは無し・・・ですが?
手で弾いただけで、この軽快な回転が出来るようになりました。後は初速だの弾の保持だのもちまちま確認し、最後に試射してすべて問題なし。
関連してダブルアクションも前述の重い引っかかりが無くなって、めっちゃくちゃ気分爽快!!まさかこの銃で、SAAばりのごときなダブルアクション早撃ちが出来るようになったとは思わなかったです。
PS:やはり軸の歪みやシリンダーの削れが原因で今はスムーズとは行きませんが、初期段階ぐらいでのスムーズさで落ち着いてます。
基本弾数に余裕がない拳銃であり、6発勝負なこの仕様は少し心細いのですが、ブローバックがしなびつつゆくこの季節、こちらまだまだ頑張れるガスリボルバーとして貢献してくれるはずです。
いえーい愛がアップ!!